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バツイチ(バツ1)の由来とは?


いつもお読みいただきありがとうございます。


さて、今回は久々に法律が少しだけ絡む雑学(?)についてのご案内となります。

自分で書いておいて言うのもなんですが、内容的には日々の生活に役立つものでも、悩みの解決に繋がるものでもありません。
おそらく、全く知っておく必要のない知識かと思われます。

ですので、なんとなく興味のある方のみお読みいただければ...
(まあ、たまには難しい話以外も書きたいな...と、思った次第です。)



<目 次>





1.バツイチ(バツ1)とは?

バツイチとは、男性・女性の区別なく、1度離婚を経験した者を指す言葉です。

もちろん、「俗称(俗語)」となります。
正式名称ではありません。


では、正式名称は?

これまであまり考えたことはありませんでしたが、公的な書類等では「離別(離別者)」が用いられることが多いので、おそらくそれになるのでしょう。
たしか、厚生労働省が実施している世帯動態調査では、離婚した者を「離別」として選択する項目があったような気がしますし...
※正確に調べたわけではないので参考程度にお願いします。


ともあれ、「バツイチ」と「離別」。
上記のとおり、どちらも同じ趣旨で使われる言葉ですが、俗称であるはずの前者の知名度が高い理由、そもそもどこから生まれた言葉なのか等、検証してみましょう。



1-1.はじまりは戸籍の表記

諸説紛々あるようです。
中でも最もメジャーであり、信憑性のある説が、戸籍の表記から取られたという説になります。


あまりピンとこない方も多いでしょうね。
特に20代前後の若い方なんかはそうかな?

反面、日頃から戸籍謄本等を目にする機会の多い方であれば、すぐに思い当たるはずです。


なぜか?


それはその起源が、とある戸籍謄本の記載方法にあるとされているからなのです。
ちなみに、それは現行の戸籍謄本ではありません。
改製される前の(コンピューター化される前の)時代の話しなのです。


現在の横書きの戸籍ではなく、縦書時代のものですね。
市区町村によっても改製時期は異なりますが、だいたい20年近く前の話なので、若い方は両親等の相続手続でもしていない限り、目にする機会は少ないというわけなのです。


当時の戸籍謄本には、離婚すると氏名の欄に印が記載されていました(例外もありますが、それは後述します。)。
そうです、ここから「バツイチ」が生まれたと言われているのです。


  • 離婚して、度、バツが付いた ⇒ バツイチ



まあまあ下らないですよね。
そりゃあ、俗称のはずですよ。

ちなみに、現行の戸籍謄本には、離婚しても印は付きません。
離婚後の本籍地に「除籍」するだけであり、その旨の文章が記載されるだけです。



1-2.実はバツがつくのは離婚だけではない

ここからは余談です。


厳密に言えば、戸籍の氏名欄に記載される印は離婚に限られるわけではありません。
正確には該当する戸籍を除籍した際に印が記載されることになります。



「離婚=」では、必ずしもないでのです。



ようするに、結婚して新たな戸籍に入籍する際にも印が記載されますし、分籍して新たな戸籍を作っても印が記載されます。
もっと言えば、以前の戸籍には戸主(今でいう筆頭者)がいたのですが、戸主が離婚してもその旨の記載はされますが、印はつきません(バツイチなのに)。

それもそのはずで、戸主が離婚しても、該当する戸籍から除籍することにはならないからです。
そのため、バツイチなのに戸籍にが書かれることはないと―

ちなみに、2度離婚したからと言って、2箇所が付くわけではありません。
バツ2はここから更に波及した俗称でしかないのです。



1-3.バツイチ(バツ1)が市民権を得た理由

そもそも誰が言い出したのかは分かりません。
ただ、広めた(?)、広まったのは、とある大物芸人の影響らしいですね。
(調べればすぐに出てくると思います。)


確かに僕もその会見をテレビで見たような記憶があります。
結果、一気に世間に浸透したと...


とは言え、現在はそんなに使わないのかな?
はイメージが悪いから別の呼称をと言うような動きがあったようにも記憶しています。


結果、どうなったのでしょうね?
少なくともバツイチほどには定着していないようです。

2.まとめ

さて、今回はバツイチのお話しでした。

宣言通りあまり中身のない話だったかと思いますが、雑学なんてこんなものでしょう。
次回は真面目な内容をお送りする予定ですので、引き続きお付き合い願います。

それでは今回はこの辺で。

write by 司法書士尾形壮一