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司法書士筆記試験とは?


はじめまして。

この度、新しく司法書士九九法務事務所のスタッフ(司法書士補助者)になりました、藤田麻子です。
目下、司法書士の資格取得を目指し勉強中の毎日です。

今後、補助者や受験生目線での記事を書いていってみようと思っていますので、どうぞよろしくお願いします。

さて、記念すべき(?)初投稿のテーマは、「司法書士筆記試験について」です。
少しでも興味のある方は、是非ご覧になってください。


1.司法書士筆記試験の内容

もちろん、人による部分はあるでしょうが、司法書士になるまでの道のりは長く、相応に険しいものです。


兎にも角にも膨大な量の知識を詰め込むことが必須です。
その上で、年に1度しかない筆記試験の合格を目指さねばなりません。

では、その筆記試験とはどのようなものなのか?
簡単にご紹介できればと思います。


1-1.司法書士試の日程と試験時間

まず、筆記試験についてですが、年に一度、7月の第一日曜日に実施されます。
昨年は新型コロナの影響でイレギュラーな日程になってしまいましたが、原則、毎年同じスケジューリングなんです。


ですので、受験生はもちろんのこと、司法書士試験合格者も7月が近づいてくるとソワソワするとかしないとか―


試験の中身としましては、午前2時間、午後3時間という長丁場となります。
医学的にも、生理学的にも、人間の集中力の持続時間は90分間が限界だと言われていますが、その定説を見事に無視した内容なのです...

そのため、途中で集中力が切れてしまうのでは?と、思われがちですが、実際にやってみるとむしろ時間が足りなくなってしまう方が多くいるそうです。
かく言う、私も時間が足りずに今年の試験は撃沈・・・


なんとも恐ろしい試験なんです。


1-2.司法書士試験科目

続いて、計5時間にも及ぶ試験の中で何をしているのかをご紹介します。

ざっくり言うと、午前は択一式の問題を、午後は同じく択一式の問題に加え記述式問題を、ただただひたすらに解いているだけなんです。
その内訳は―

<午 前>

  • 憲法3問
  • 民法20問
  • 会社法9問
  • 刑法3問
    ※計35問の択一式問題


<午 後>

  • 民事訴訟法5問
  • 民事執行法1問
  • 民事保全法1問
  • 司法書士法1問
  • 供託法3問
  • 不動産登記法16問
  • 商業登記法8問
    ※計35問の択一式問題

そして午後はこれに加え―

  • 不動産登記法1問
  • 商業登記法1問
    ※計2問の記述式問題


こんな感じです。
尚、択一式は5択の問題であり、記述式は設問から必要となる登記の申請書を作成するイメージです。
論文問題などはありません(その点は楽です。)。


さらに科目についてご説明します。

上記の問題数を見ていただくと分かると思うのですが、民法・商業・不動産登記法・商業登記法の出題数は択一式で70問中53問にも及びます。
かなりの大部分ですよね。

択一式が1問3点、記述式が35点2問なので、点数で言えば、280点中229点となり、なんと、その4科目のみで全体の8割以上を占めることになります。
とても重要な科目たちなので、その4科目は一般に「主要4科目」と呼ばれたりもします。
対して、残りの科目は出題数が少ないため、「マイナー科目」と呼ばれたりもします。


尚、出題数が少ないとはいえ、マイナー科目は捨て問にしてよいわけではありません。
そして、ある意味、ここが司法書士試験が難解になる要因なのです。


なぜなら、司法書士試験には「基準点」というものが存在するからです。
午前の択一式、午後の択一式、記述式でそれぞれ定められます。だいたい択一式が7割~8割、記述式が5割ほどのようです。
午前の択一式で基準点を超えないと午後の問題が採点してもらえませんし、午後の問題で基準点を超えなければ記述式が採点してもらえません。また、記述式の基準点を超えなければ合格できません。
司法書士試験では最低でもこの基準点を超えなければ合格できませんから、マイナー科目もおろそかにはできないというわけです。

司法書士筆記試験の科目や配点についてはこのような感じです。
筆記試験に合格出来たら、筆記試験の合格者を対象に行われる「口述試験」についてブログの記事を書こうと思っています。(来年には書けるように頑張りたいところです。)
受験勉強の内容は実務でも必要なものばかりです。たくさん知識を身に着ければ筆記試験の合格のみならず、ご依頼者の方のお役に立てることができるかなと思うので、しっかり成長していきたいと思います。