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債務整理

放置したままになっている借金について

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今回は何らかの理由で放置されたままになっている借金についての話です。
では早速例題から。


貸したお金が返ってこない

友人に貸したお金が約束の期間を過ぎても返ってこなかったとします。
あなたならどのような対応を取りますか?

たいていの場合、何らかの手段で相手に『お金を返して』と伝えるのではないでしょうか?
口頭なり、手紙なり、メールなり。

これを『催促』と言います。

ではいくら催促しても返してくれない場合はどうでしょう?
ここから最終的に導かれる選択肢は基本的に次の2択となることが多いです。

泣き寝入りor強硬手段

ちなみに前者が借金の放置を産みます。
借金の放置とは、逆を言えば貸主側の泣き寝入りです。

尚、後者は裁判等、法的な手続のことです。
直接的な荒っぽい話ではありません。

ただし裁判と言っても、そんなに簡単にできるものではありません。
中には独力で頑張る人もいるでしょうが、相応の手間と時間がかかってしまいます。

だからと言って、我々司法書士のような専門家に貸金の回収を頼むとなると、少なからず費用がかかってしまいますし、必ず回収できるとも限りません。

ない袖は振れぬというやつです。
結果、泣く泣く回収を諦めるような事態もー

と、言ったような事案は何も個人間だけの話ではなく、貸金業者にも起こりえます。
何度電話しても、何度催促状を送っても音沙汰なしー

そのうち、それらの頻度も少なくなり、放置借金の出来上がりです。

お金を借りた側からすれば払わなくて済んでラッキーに見えなくもない状況ですが、果たして本当にそうなのでしょうか?

放置した借金にはデメリットがたくさん

貸金業者からの借金を放置するデメリットの一つは、何年経ってもクレジットカードを作れないということでしょう。
俗に言う『ブラックリスト』に載っている状態(借金を踏み倒しているわけですから当然です。)ですのでそれも仕方ありません。

この状態はクレジットカードを作れないばかりではなく、もちろん各種ローンを組むこともできません(住宅ローン、カーローンなんてものはもっての外です。)。
お子様のいる方は教育ローンなども同様です。

本当にそのままでいいのか再度よく考えてみましょう。

他のデメリットとしては借金額の増加でしょう。
当然ながら遅延損害金が発生していきますので借金額は増加の一方です。

尚、これは放置している間はそう気になるものではないでしょうが、何らかの理由で改めて借金問題を解消しようとした際に大きな障害となってしまいます。

放置し続けた結果、借金が自分の認識額を大きく上回るようなことも珍しくはありません。

ではどういう理由で再度借金と向き合うのかというとー

人によって理由はそれぞれですが、体感的には結婚や子の出生が多いように思えます。
ずっと借金を放置してきた人であっても、家族が増えることによって変化する部分が少なからずあるのでしょう。

ただし通常の借金問題と比べると、放置された借金問題はなかなかどうして面倒なものです。
なぜなら単純に相手方(債権者)と和解しにくいからです。

それもそのはずで、あなたであればこれまで借金を放置してきた人が急に『やっぱり払います!』というのをそのまま真に受けることができますか?

『どうせまた払わなくなるんだろ?』と思われても仕方がありません。

そのため、ある程度の頭金を入金しなければ、分割払いにすら応じてくれないケースもあれば、最悪、一括返済しか認めてくれないようなケースもあります。

ここにきて借金を放置してしまったツケがやってきてしまうわけです。


むしろ放置した借金は触らない方がいいのか?

立場上の問題もありますが、それでも安易な放置は推奨しません。

現状、請求されていないだけであって、今後もそうとは限りません。
借金先も知らないうちに変わります(不良債権として点々と売られていくわけです。)。

この先より激しい催告が待っているかもしれません。
また時効間近になると訴訟を提起される可能性も高まります。
時効の完成を阻止する趣旨です。

そればかりか最近では時効期間経過後の支払督促などもよく目にします。

時効というのは当然にそうなるのではなく、ちゃんと『援用』しないと意味がありません。
支払督促の場合は、一定の期間内に異議を出さないと裁判は終結します。

借金同様、これをも放置したとするとー

時効で消滅していたはずの借金が復活してしまうわけです。

尚、借金の消滅時効は、借金の最後の返済から5年もしくは10年を経過することによって成立します。では5年か10年の違いは何なのかと言うと、『商事債権』か否か?ということになるのですが、それ以上の説明は、長く、かつ、複雑になり過ぎてしまいますー

そのため時効の詳しい説明はまた別の機会にするとして、まず払い終わりから5年を経過しているかどうかを確認下さい。

仮にそれで時効になっているようなら、それを援用するだけで借金の放置問題から解消されます。

尚、時効かそうでないかの判断は専門的な知識を要することが多いです。なるべく司法書士等の専門家への相談をお勧めします。

まとめますとー

① 借金は極力放置しない
② 放置してしまったら早めの解消を心掛ける
③ 簡単に和解できないことがあるので相応な覚悟が必要
④ 元より時効になっていることもあるので要注意
⑤ 時効かそうでないかの判断はなるべく専門家へ

借金を放置したままにしている人はご注意ください。

それではこの辺で。