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最高裁の成年後見制度への判断に思うこと


いつもお読みいただきありがとうございます。


今回は業務的な内容と言うより、本日、舞い込んできた、とあるニュースについて少し―


「成年後見は親族 最高裁が見解/2019.3.19(火)yahoo!ニュース」



簡単に言うと、今後の成年後見制度のあり方について、最高裁がその判断を示したものです。

これ、成年後見制度に関わる専門職にとっては結構なニュースなんです。
おそらく、これに対する批判的な意見や見解がこれから多く出てくることでしょう。

かくいう僕自身も手放しで推奨しているわけでもありません。
きっとこれに伴う様々なトラブルが生じることもあるでしょうから。



ただしー


ここからはあくまで個人的見解なのですが、それでも今回の最高裁の意見を支持します。
問題は今後どうやって運用していくのかという部分であり、大筋としてはベストに近い判断だったのではないかと...


これまで後見業務そのものも、後見申立のみの業務もそれなにり携わってきましたが、常にある種のギャップを感じできました。


考え方、感じ方の違いとでもいいましょうか―


このニュース記事にもある通り、ここ数年、専門職後見人の関与が必要な事例が急増していました。

不動産や相応の財産がある場合には、ほぼ無条件と言って程、第三者(専門職後見人)の関与が求められるほどに...


その趣旨は十分に分かります。
批判するわけでもありません。


ただ、実際の利用者にはどうしても届いていなかったのです。


結果、それが足枷になって後見制度の普及の障害になっていたことも事実なのです。


正直、今回の見直しが、後見制度の利用者がメリットを実感できる程の仕組みであるとは思えません。
が、手続を普及させるという観点からみれば、着実な一歩と呼べるのではないでしょうか?


諸々、乗り越えないければならない障害は多いと思いますが、今後の動向にも注目したいですね。


少し短いですが、今回はこの辺で。

write by 司法書士尾形壮一