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会社・法人登記

会社の商号を決める際の注意点等


いつもお読みいただきありがとうございます。



花粉症が猛威をふるっているようですね。
僕の周りにも苦しんでいる方が沢山います。

しかも、去年よりだいぶひどいとのこと...
その原因はPM2.5や黄砂と花粉症の複合要因にあるとも言われています。
もはや何が何だかさっぱりと言った感じですね。

劇的に効果のある特効薬か何かの登場を待ちわびるばかりです。



さて、ではそろそろ本題へ。
最近、温かくなってきたからのか、新規の会社設立案件を多くいただいております。

その際、色々と聞かれることの内、今回は会社の"商号(会社の名前ですね)"についてのお話しをさせていただければと思っております。


自由に決められるようでいて、実は商号を決めるにあたった色々なルールがあるのです―


それでは、以下、ご確認ください。



<目 次>




1.会社の商号に使用できる文字には決まりがあります

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悩みますよね。
会社の商号を何にすべきか―


  • せっかく考えた商号が利用できない



そうした事態にならないよう、ここでは会社の商号に使用できる文字と使用できない文字のおさらいをさせていただければと思っております。


ちなみに昔はローマ字等の使用は一切できませんでした。
すべて漢字やひらがなだったわけです。


それが平成14年の商業登記規則等の改正により使用可能となり現在に至るのですが、無制限にどんな商号を付けていいわけでもありません。


現在、会社の商号に使用可能な符号とは―



1-1.商号に使用可能な符号

実のところ使用可能な符号はそんなに種類がないので、ひとまずそのすべてをご紹介します。



<商号(会社名)に用いることのできる符号>

  • 1.ローマ字
    ※大文字でも小文字でも可。
  • 2.アラビア数次
    ※1,2,3,4~
  • 3.「&」
    ※"アンパサンド"と、言うらしいです。
  • 4.「'」
    ※"アポストロフィー"
  • 5.「,」
    ※"コンマ"
  • 6.「-」
    ※"ハイフン"
  • 7.「.」
    ※"ピリオド"
  • 8.「・」
    ※"中点"




会社の商号に、漢字、カナ、ひらがな以外で使用できるのは以上です。



他は一切使用できません。
ギリシャ文字なども使えません。

また、すべて全角表記です。
半角標記はできないので、その点も注意ですね。



その他、例えば―


「#」
「$」
「%」
「=」
「@」
「☆」
「?」
「。」
「Ⅲ」
「③」


いずれも使用不可です。


「株式会社九九」とは、できないんです。
もちろん「株式会社九九」ともできません。
九九株式会社」なんかは、今風に見えなくもないですが、現行法上では利用不可なのです。


尚、ローマ字のみや、アラビア数字のみの商号は何の問題もありません。



「株式会社99」
「株式会社KuKu」



いずれも利用可能です。
見た目はあれかもしれませんが、混合させてもOKです。



「株式会社9九」
「株式会社Ku9」



私的には、もっと自由度を拡げても良いような気はしますが、あくまで現在の決まりはこうなっていますので、会社の商号を決める際には参考にしてみてください。




2.株式会社や合同会社という文字は省略できません

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貿易系やデザイン系の会社さんなんかに多いのですが、たまに"株式会社""合同会社"という文字を省略したい旨の要望をいただくことがあります。


しかしながら―


これらを省略することができないんです。
残念なことに、そういう決まりなので、もはやどうしようもありません。

必ず商号の前か後ろに"~会社"と標記する必要があります。


お気持ちはわかります。
あんまり格好良くはないですからね...


特にローマ字の商号と混ぜると顕著な感じが出てしまいます。


「株式会社KuKu」よりも「KuKu.Co., Ltd.」の方が格好いいかもしれませんが、前者しか利用できないのです―


尚、会社の定款に別に英語表記として、「KuKu.Co., Ltd.」と記載することは可能ですし、もちろん、名刺に利用することも制限されません。


ちなみに、かつて「KuKu.Co., Ltd株式会社」のような商号をどうしても利用したいというお客さんもいました。


ちょっと意味的にあれな部分を除けば、これは現実的に可能ですし、実際に設立しました。


ですので、どうしてもと言う方は、せめてその辺で工夫されてみてはいかがでしょうか?





3.会社の商号に使えない漢字も存在します

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面倒なことに、漢字であればなんでも会社の商号に使えるわけでもありません。
中には法律上で禁止されているものもあるのです。

ただし、あまり該当するケースは多くないので、そんなに気にする必要はないかもしれません(少なくとも僕自身はそうした依頼を受けたことはありませんので。)。



有名どころでいうと―



「銀行」「信託」という漢字です。


もちろん、実際に銀行業や信託業を行う会社に対する制限ではありません。
あくまでそれらの業務を行わないのであれば、そうした文言を商号に使用するないという趣旨なのです。


また、他に紛らわしい名称を使うこともできません。



「~支店」「~支部」などです。



これらは会社と言うよりかは、その一部と誤認される恐れがあるためです。
ちなみに、私的にはどうかと思いますが、「~代理店」「~特約店」は禁止されていないので、やろうと思えば現実的には可能なのです。




4.商号の調査は必要か?

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以前の司法書士は、設立登記の際、必ず法務局で"商号の調査"という作業を行っていました。

かくいう、当時は駆け出しだった僕もよくその調査をさせられていました。


調査事項は、"類似商号"の有無です。


同一管轄内に新規に設立しようとしている会社名と似た既存会社が存在する場合、最悪、登記ができなかったためです(似ているだけでも駄目だったんです。)。

そのため、以前は商号の取り合いみたいなことも起こっていました。
もう廃止されてしまった手続ですが、会社を設立する前に商号の仮登記を行い、希望する商号を事前に押さえおくようなことも―



ただし、会社法の改正により、その辺も随分ゆるくなりました。
類似商号規制が撤廃されたのです。



結果、現在では―


  • 同一所在場所における同一の商号のみが禁止



たったこれだけになりました。
極端な話、住所が少しでも異なれば、同じ商号の会社をつくれるというわけなんです。


ただし、やたらめったらに他の会社の商号を真似る行為はおすすめしません。
既述のとおり、登記自体は現実的に可能ですが、それとは別の問題が生じる恐れがあるためです。


具体的には、あまりにもあからさまな場合には、商標権侵害や、不正競争防止法に基づく損害賠償の請求を受けてしまう可能性があるためです。


以前ほど類似商号に気にする必要はありませんが、全く関係ないといものでもないのです。


司法書士に手続を依頼すれば、近隣の類似商号の確認はわりと簡単にできちゃいます。
最低限の調査は行うようにしましょう。




5.まとめ

おそらく会社を新規に設立する上で、最も迷いがちな"商号"についての話でした。
決まり事が多く、面倒に思えることも多いでしょう。


それでも以前よりは随分マシになったのです―


実際に登記手続を行う司法書士の手間も格段に減りました。
そのため、わりと安価な価格帯での手続受任が可能となったものです。


司法書士九九法務事務所では、川口市や戸田市、蕨市以外の方の設立案件も多く取り扱わせていただいております。


興味のある方は、お気軽にご連絡ください。



では、今回はこの辺で。

write by 司法書士尾形壮一